輸出を行う事業者が消費税の還付を受けるためには

輸出を行う事業者などは消費税の申告をすることにより、消費税の還付を受けることができる場合があります。どのような仕組みで消費税の還付を受けることができるのでしょうか?また還付を受けるときの注意点はあるのでしょうか?税理士が...

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輸出を行う事業者などは消費税の申告をすることにより、消費税の還付を受けることができる場合があります。どのような仕組みで消費税の還付を受けることができるのでしょうか?また還付を受けるときの注意点はあるのでしょうか?税理士がポイントを解説します。

 

輸出事業者はなぜ消費税の還付を受けることができる?

事業者が税務署に納める消費税の額は、原則として、次のように計算します。

①売上等で受け取った消費税 - ②仕入等で支払った消費税 = 消費税の額

①よりも②の方が多い場合には、消費税の申告をすることにより、還付されます。

輸出の場合の売上は輸出免税となり①売上等で受け取った消費税はかかりません。一方で、国内で商品等を仕入した場合には消費税を支払っているため②仕入等で支払った消費税は発生します。①よりも②の方が多くなり、還付を受けることができるのです。

 

輸出事業者が消費税の還付を受けるときの注意点

①消費税の免税事業者は還付を受けることはできない

還付を受けるためには消費税の課税事業者でなければなりません。消費税の免税事業者は還付を受けることができないため、課税事業者になろうとする課税期間の初日の前日までに「消費税課税事業者選択届出書」を税務署に提出し、課税事業者になっておく必要があります。

②輸出取引の証明書類の保存が必要

輸出免税の適用を受けるためには、その取引が輸出取引等であることを証明するために次のような書類を残しておく必要があります。

<通常の輸出>
輸出許可書、積込承認書または税関の輸出証明書
<郵便による輸出>
イ対象資産の額が20万円超の場合
輸出許可書または税関の輸出証明書
ロ対象資産の額が20万円以下の場合
その事実を記載した帳簿又は郵便物受領証等

③消費税の申告書には「消費税の還付申告に関する明細書」の添付が必要

消費税の申告書に「消費税の還付申告に関する明細書」を添付する必要があります。
明細書には主な輸出取引等の明細として、取引先の氏名・住所・取引金額・主な取引商品等・所轄税関(支署)名を取引金額総額の上位10番目(個人の場合は5番目)まで記載しなければなりません。そのような集計ができるように日頃から準備をしておきましょう。

 

課税期間を短縮すると早く消費税の還付を受けることができる

消費税は、原則として、年一回申告を行います。そのため、輸出事業者が還付を受ける場合は、年一回、年間分をまとめて還付を受けることとなります。

しかし、特例として、届出をすることで課税期間を3か月ごとか1か月ごとに短縮することができます。課税期間を短縮した場合は、3か月または1か月ごとに消費税の申告を行い、還付となる場合は還付を受けることができます。
この消費税の課税期間の短縮の特例の適用を受けるためには、「消費税課税期間特例選択・変更届出書」を税務署に提出する必要があります。なお、特例の適用を受けた場合は、原則として2年間は特例の適用をやめたり、課税期間を変更したりすることはできません。

輸出事業者が早く消費税の還付を受けるためには1か月にするのがよいですが、毎月消費税の申告を行う事務負担が生じることとなります。事務負担のデメリットと還付のメリットとをしっかりと比較検討して決めるようにしましょう。

 

まとめ

輸出を行う事業者が消費税の還付を受けるときの注意点などについて解説しました。みんなの会計事務所では、輸出事業者が還付を受けるための消費税申告も行っていますので、お気軽にご相談ください。