2020年11月から外部講師を招いて「人が輝くチームのつくり方」という研修を進めています。
今回はこの研修をはじめたきっかけの話をします。
2016年に税理士法人から分離独立した際の従業員は4名でしたが、毎年数名ずつ人員が増加し、今は15名くらいになっています。
ここまでは代表と職員という階層だけのフラットな組織でやってこれました。もちろん入社時期や経験の差で、先輩・後輩という関係はありますが、管理監督と責任を伴う上司・部下の関係ではありませんでした。
少数で、会計事務所経験者も複数いたので、上司・部下の関係を作らない方がスムーズだったのです。
しかし、弊害も目立つようになってきました。
先輩は先輩で忙しい中、後輩に複雑な仕事を任せても、自分が思うような成果物にはならず、後で自分が直さないといけない。それならば、初めから自分でやった方が早い。
後輩に厳しいことをいって嫌われるくらいなら、当たり障りがないようにした方がいい。
その結果、後輩はいつも単純作業中心で、先輩が忙しくても手伝うことができない。
一方で、先輩は常に忙しくて、仕事量に不満・・・
生産性が高い状態ではありませんから、
仕事量に不満がある先輩の給料を上げることも困難です。
まさに、全体最適ではなく、部分最適。今がよければいい。
このような状態が生まれます。人数が少なくても大なり小なり生まれるのですが、人数が増えると目立つようになってきます。
さらに、人数が少ないとき、職員の仕事のスキル・スピード、抱えているタスクの状況などがわかっていましたが、10名弱くらいの頃からすべてに目が行き届かなくなってきました。管理監督者の目が行き届かないところには必ず問題が起こります。
そこで、普通の会社のようなピラミッド型の組織に早く転換しなければならない。
これまでにも何度かそのように考えて転換を図ったことはありますが、うまくいきませんでした。その原因の一つに「チーム(組織)で仕事をする」という意識が希薄なのではないか、と考えたことが一つ目のきっかけです。
会計事務所の職員は職人気質が強いのか、ピラミッド型の会社を経験していないからなのかわかりませんが、自分で仕事を進めてしまう傾向が特に強いように感じています。
そのため、組織や賃金制度の改定に先立って、チーム作りという考え方の浸透が必要だと考えました。
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