法人税や消費税の中間申告とは?予定申告と仮決算の違いは?

会社設立して2期目以降は、法人税や消費税の中間申告が必要となる場合があります。どのような場合に中間申告が必要となるの?中間申告の期限はいつ?どのようにしたらよい?という疑問に税理士がわかりやすく解説します。  ...

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会社設立して2期目以降は、法人税や消費税の中間申告が必要となる場合があります。どのような場合に中間申告が必要となるの?中間申告の期限はいつ?どのようにしたらよい?という疑問に税理士がわかりやすく解説します。

 

1.法人税等の中間申告

(1)法人税等の中間申告とは?

前期の法人税額が20万円超の場合(前期が12か月決算の場合)には、事業年度開始後6月を経過した日から2月以内に中間申告と税金の納付をする必要があります。法人税等の中間申告と納付が必要な場合には、住民税・事業税の中間申告と納付も必要となります。
例えば、3月決算法人の場合は、11月末までに中間申告と納付をしなければなりません。

なお、中間申告で納税した金額は、あくまで概算払い(前払い)の位置づけのものですので、本決算の際には、本決算で確定した税額から中間申告で納税した金額を差し引かれ、差額について納税するか還付を受けることとなります。

本決算で確定した税額が中間申告での納税額より多いとき 本決算で差額を納税
本決算で確定した税額が中間申告での納税額より少ないとき 本決算で差額が還付

 

つまり、中間申告で税金を払いすぎたから、損をするということはありません。

 

(2)法人税等の中間申告の方法

中間申告には次の2つの方法があります。なお、住民税・事業税についても同様です。

①予定申告

前事業年度の確定法人税額の6/12(12か月決算の場合)を中間申告による税額として申告と納税をします。
なお、中間申告の期限までに申告をしなかったときは、自動的に予定申告に基づく申告書が提出したものとみなされます。つまり、予定申告による場合は、中間申告をせず、納税だけをすればよいので、手間は少なくなるのが大きなメリットです。これは、住民税・事業税も同様です。
予定申告に基づいて納税することを予定納税といいます。

 

②仮決算に基づく申告

中間までの6か月間で「仮決算」を行い、仮決算に基づいて税金の申告と納税をします。
仮決算に基づく申告による場合は、本決算と同じように申告書を作成し、税金の計算をする必要があり、事務負担は大きくなります。
一方で、前事業年度よりも業績がよくない場合などは、仮決算に基づく申告をすることにより納税額を少なくすることができますので、資金負担が楽になるというメリットがあります。

 

(3)仮決算に基づく申告を中間申告の期限までにしなかったとき

「仮決算に基づく申告」をした方が税額が少なくなるのでするつもりだったけれども、中間申告の期限までに申告するのを忘れてしまった場合はどうなるのでしょうか?

この場合、中間申告の期限に、前事業年度の確定法人税額の6/12(12か月決算の場合)を中間申告による税額として申告(予定申告)したものとみなされることとなります。

中間申告の期限後に、「仮決算に基づく申告」をしたとしてもそれは有効とはなりません。
申告したとみなされた予定申告が有効となりますので、その税額を納める必要があり、納期限を過ぎると延滞税が発生することもあります。

 

(4)法人税等の中間申告をしたときの仕訳

先ほど説明したように、中間申告で納税した金額は、あくまで概算払い(前払い)の位置づけのものです。そのため、「仮払金」「仮払法人税等」の勘定科目を用いて仕訳を計上することが一般的です。

(仮払金 or 仮払法人税等) ×× /(現金預金) ××

なお、「未払法人税等」の勘定科目を用いて、「未払法人税等」のマイナスとする場合もあります。

 

2.消費税等の中間申告とは?

(1)消費税等の中間申告とは?

前事業年度の消費税の年税額(地方消費税は含まない)が48万円を超える場合は、消費税の中間申告書の提出が必要です。消費税の中間申告の回数は、直前の課税期間の消費税額によって異なります。

直前の課税期間の消費税額 中間申告の回数
48万円以上 中間申告なし
48万円超400万円以下 年1回
400万円超4,800万円以下 年3回
4800万円超 年11回

この消費税額は、地方消費税を含んでいませんので注意してください。

なお、直前の課税期間の消費税額が48万円以下であっても、任意に中間申告をすることができます。任意の中間申告をするときは「任意の中間申告書を提出する旨の届出書」を税務署に提出しておく必要があります。

(関連記事)消費税の任意の中間申告制度とは?メリット・デメリットは?

 

(2)消費税等の中間申告の方法

消費税等の中間申告も法人税等と同様に、①予定申告と②仮決算に基づく申告の2つの方法があります。

①予定申告

前事業年度の確定消費税額を基準に計算された税額を中間申告による税額として申告と納税をします。
なお、法人税等と同様に、中間申告の期限までに申告をしなかったときは、自動的に予定申告に基づく申告書が提出したものとみなされます。
予定申告に基づいて納税することを予定納税といいます。

②仮決算に基づく申告

中間までの6か月間で「仮決算」を行い、仮決算に基づいて税金の申告と納税をします。
なお、仮決算に基づいた申告で税額がマイナスとなる場合でも、還付を受けることはできません。

消費税の中間申告の回数が3回以上となる場合は、ある回は予定申告をして、その他の回は仮決算に基づく申告をするなど、異なる方法で中間申告をすることができます。

 

(3)消費税等の中間申告をしたときの仕訳

消費税も、中間申告で納税した金額は、あくまで概算払い(前払い)の位置づけのものです。そのため、「仮払金」「仮払消費税等」の勘定科目を用いて仕訳を計上することが一般的です。

(仮払金 or 仮払消費税等) ×× /(現金預金) ××

なお、「未払消費税等」の勘定科目を用いて、「未払消費税等」のマイナスとする場合もあります。

 

まとめ

法人税や消費税の中間申告について解説しました。中間申告は会社の資金繰りにも影響するので、しっかりと理解し、計画的に納税の準備を進めておかなければなりません。