申請期限は1月末まで 新型コロナによる固定資産税等の軽減の特例

新型コロナウイルス感染症の影響を受けて事業収入が減少している中小企業者等については、2021年度の固定資産税・都市計画税が減免される措置が設けられました。今回はこの特例について解説します。 新型コロナウイルス感染症による … 続きを読む 申請期限は1月末まで 新型コロナによる固定資産税等の軽減の特例

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新型コロナウイルス感染症の影響を受けて事業収入が減少している中小企業者等については、2021年度の固定資産税・都市計画税が減免される措置が設けられました。今回はこの特例について解説します。

新型コロナウイルス感染症による固定資産税等の軽減の特例とは?

新型コロナウイルス感染症の影響を受けて事業収入が減少している中小企業者等については、2021年度の固定資産税・都市計画税が軽減される措置が設けられました。

軽減されるのは2020年2月から10月までの任意の連続する3ヶ月間の事業収入が前年同期比で30%以上減少している場合で、事業用家屋と設備に対する固定資産税が一定割合、減免されます。なお、土地はこの特例の対象にはなりません。

例えば、次のようなケースで対象となります。

事業収入 2019年 2020年
3月 300万 200万
4月 350万 250万
5月 320万 120万
合計 970万 570万

 

570万÷970万=58%
⇒30%以上減少しているため特例の対象となる。

なお、この3ケ月間は、必ずしも月単位である必要はありません。例えば、2019年3月15日から2019年6月14日までと2020年3月15日から2020年6月14日までを比較することも可能です。

 

<軽減される割合>

軽減される割合は事業収入の減少割合によって次のように異なります。

事業収入の減少率 軽減割合
50%以上減少 全額
30%以上50%未満 2分の1

 

事業収入は、通常は売上高などの経常的な収入を指し、給付金や補助金収入、不動産売却益などの一次的な収入は含まれません。ただし、副業で収入を得ている場合などは副たる事業の合算した事業収入で判定します。副たる収益を営業外収益で計上している場合には「売上高+営業外収益の合計額」が事業収入となります。

 

<対象となる中小企業者等>

この特例の対象となるのは中小企業者・小規模事業者です。中小企業者・小規模事業者とは次のいずれかに当てはまる者をいいます。

・資本金(出資金)の額が1億円以下の法人
・資本・出資のない法人で、従業員数が1,000人以下の場合
・個人で従業員数が1,000にん以下の場合
ただし、大企業の子会社等は除かれます。

 

<申請の流れ>

この特例の利用を申請するには、1月末までに市町村に申請をする必要があります。申請の流れは次のようになります。

まず、認定経営革新等支援機関等に、必要書類を提出し、①中小事業者(個人、法人)であること、②事業収入が減少していること、③特例対象家屋の居住用・事業用割合について確認を受けます。

このとき必要な書類には、次のようなものがあります。

・収入減を証する書類(会計帳簿や青色申告決算書の写しなど)
・特例対象家屋が事業用であること及びその事業用割合を示す書類(法人税の申告における
別表十六、青色申告決算書など)

 

確認を受けた後、1月末までに、認定経営革新等支援機関等に確認を受けた申告書と必要書類を、市町村に提出(軽減申告)します。軽減申告は、対象となる固定資産・償却資産のある市町村ごとに提出する必要があります。また、市町村ごとに様式が異なっていますので、市町村のホームページ等を確認して進めてください。

 

 

まとめ

新型コロナウイルス感染症による固定資産税等の軽減の特例について解説しました。申請(軽減申告)の期限が1月31日までとなっていますので、対象となる場合は忘れずに申請しましょう。