1月24日、自民党税制調査会は平成25年度税制改正大綱を公表しました。今年度は「成長による富の創出」と「社会保障・税一体改革の着実な実施」の観点から、所要の税制措置が講じられています。
今回は主な改正事項を簡単に解説します。
●会社の税金
一定の設備投資を行ったときの優遇税制(設備投資促進税制)や給与を増加させたときの優遇税制が新たに創設されます。また、中小法人の交際費の損金算入可能額が現行の600万円から800万円に引き上げられるとともに、控除限度額までの金額の損金不算入措置(現行10%)が廃止されます。
●個人の税金
平成27年より、現行の所得税の税率構造に加えて、課税所得4,000万円超について45%の税率が設けられます。また、住宅ローン減税が平成29年まで4年間延長されます。
●相続税・贈与税
平成27年より相続税の基礎控除が引き下げられるとともに、最高税率が55%に引き上げられます。贈与税も税率が見直しされます。また、新たに教育資金を贈与したときの贈与税の非課税措置が創設されます。
●その他
平成26年4月1日以後に作成された金銭または有価証券の受取書(領収証など)のうち受取金額が5万円未満のものは印紙税が不要になります。(現行3万円未満)
この税制改正大綱はこの後、税制改正法案として取りまとめられ、国会で審議されます。
最終的に上記のとおりの改正とならない場合がありますので注意してください。