不動産投資について調べている人の中には、不動産投資をメリットだらけのように感じる人もいることでしょう。しかし、不動産投資にもデメリットはあります。デメリットを知った上で不動産投資を始めれば、もしかするとデメリットの部分を何かしらの方法でカバーできるかもしれません。
今回は、不動産投資のメリットとデメリットを3つずつ紹介します。これから不動産投資を始めようと思っている人は、ぜひ参考にしてみてください。
不動産投資のメリット3選
まずは、不動産投資のメリットから紹介します。
メリット1.収入源を増やせる
不動産投資の最大のメリットともいえるのが、収入源を増やせることです。
さまざまな種類があるものの、そのいずれの種類においても不動産投資は1つの収入源となります。副業や兼業として不動産投資を始め、軌道に乗ってきたところで不動産投資を本業にしたり、本業だったサラリーマンをやめて別の仕事を始めたりする人も少なくありません。
メリット2.老後にも安心して不労所得を得られる
2つ目のメリットは、不動産投資なら老後にも安心して不労所得を得られることです。
日本では、今や95.5%もの企業が定年制を導入していることをご存じでしょうか。そのうちの8割近い企業では、定年年齢を60歳に定めています(※1)。しかし、60歳で現役生活をリタイアできるほどの蓄えがあるサラリーマンは、そう多くないでしょう。
内閣府の調査によると、60歳を超えてからも働き続ける男性の割合は、60~64歳で約77%、65~69歳で約53%でした(※2)。
また、同調査で「あなたは何歳頃まで収入を伴う仕事をしたいですか」と60歳以上の男女に質問したところ、実に4割を超える高齢者が「働けるうちはいつまでも」と回答しています。
ただ、定年前とは違い、60歳を超えると非正規職員として働く場合が多いのもまた事実。さらに、厚生年金に加入した状態で働き続ける場合、収入によっては厚生年金の受給額を減額されたり、支給を停止されたりする可能性もあるのです(在職老齢年金制度)。
収入を増やしたくて働いたのに、実際に手元へ入ってくる金額は減ってしまう……。これでは何のために働いているか分からない! と思う人も多いのではないでしょうか。
一方、不動産投資なら働かずに定期収入を得られ、さらに年金額を減額されたり受給を停止されたりする心配がありません。これは、不動産投資による収入が、いわゆる「不労所得」と呼ばれる収入だからです。
「老後の年金だけでは暮らしていけないかも……」と思う人ほど、不動産投資の収入は老後の暮らしを支えてくれるものになるでしょう。
メリット3.相続税を抑えられる
相続税を抑えられることも、不動産投資の大きなメリットといえます。
というのも、現金を現金のまま相続するのと比べた場合、同じ金額でも土地や建物として残した方が相続税は安くなるのです。さらに、その土地に建っている建物が賃貸物件であれば、さらに相続税を抑えられます。
これは、不動産の相続税を計算する際には、時価ではなく評価額を基に算出するからです。
土地の評価額を「路線価」、建物の評価額を「固定資産税評価額」といいます。いずれも購入した時点での価格より低い価額とされる可能性が高いため、その不動産にかかる相続税も節税できるというワケです。
不動産投資のデメリット3選
続いて、不動産投資のデメリットを3つ紹介します。
デメリット1.さまざまなリスクが伴う
1つ目のデメリットは、不動産投資にさまざまなリスクが伴うことです。
物事には必ず裏と表があります。それは不動産投資も同じこと。リターンがあれば、必ずそれに伴うリスクもあるものです。
たとえば、
- 空室による収入の減少・停止
- 顧客トラブル
- 金利の上昇
- 災害・火災による損害
- 資産価値の低下
などは、不動産投資の代表的なリスクといえるでしょう。
不動産投資のメリットを得るには、まずは上記のリスクを回避する方法について考える必要があるということです。
デメリット2.始めるまでに時間と手間がかかる
実際に投資を始めるまでに時間と手間がかかることも、不動産投資のデメリットといえます。
どんなに資金があっても、知識が伴わなければリスクを回避できません。
実際に不動産投資を始めるまでには、不動産に関する知識はもちろんのこと、
- 経営やマーケティングについて
- ローンについて
- 税金について
- 管理について
など、たくさんの知識が必要です。
これらの知識をしっかりと蓄えるには、長期戦で挑む必要があると考えられます。
また、十分に知識を得たからといって、すぐに良い不動産と出会えるとは限らないでしょう。信頼できる不動産仲介業者や売り主を見極めることも大切です。
このように、実際に不動産投資を始めるとなると準備が必要なことがたくさんあります。思い付きですぐに始められて誰でも成功できるほど、不動産投資は簡単なものではありません。
デメリット3.定期的にコストがかかる
不動産投資では、収入と同じく、定期的にコストもかかります。
定期的にかかる不動産投資のコストといえば、
- 物件の管理費用、修繕費用
- 税金(固定資産税、都市計画税、所得税など)
- ローンの金利
などが代表的です。
本業が忙しい人であれば、確定申告を税理士に依頼するケースもあるでしょう。
これから不動産投資を始める人は、支出の面もしっかりと計画に組み込むことをオススメします。
まとめ
今日は不動産投資のメリットとデメリットを3つずつ紹介しました。
どんな事にも、良い面と悪い面は必ずあります。デメリットを軽く見ず、現実的な計画を立てましょう。
アパート経営に興味がある人は、こちらの記事も参考にどうぞ。▷『アパート経営の5大リスクとは?不動産投資に失敗したくない人は必見』
【参考サイト】
- (※1)2 定年制等(PDF)|平成29年就労条件総合調査 結果の概況:https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/jikan/syurou/17/dl/gaiyou02.pdf
- (※2)第1章 高齢化の状況|平成29年版高齢社会白書(全体版):https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2017/html/zenbun/s1_2_4.html